最新刊 「貨幣経済は崩壊する」
-大反転後の世界はこうなる-


ニ王院観成著


三想社発行・東洋出版発売


1,400円+税



 

ま え が き

私はブディスト(仏教主義者)である。コミュニスト(共産主義者)でもなく、アナ−キスト(無政府主義者)でもない。ブッダの慈悲の光は、豊かな人にも、貧しい人にも、あらゆる動植物にまで及ぶ。いかなる人間にも太陽は輝き、月光は照り映えるのと同じである。自然の恵みも災難も、一切の生物に対して区別や差別はない。差別と欲望の心を持っているのは人間界だ けである。理由はともあれ、われわれの子供達を路上に放り投げ、路上で死んでいくストリ−ト・チルドレンをわれわれは傍観している。また、自分の子を虐待死させる親まで現れた。人間とは何と残酷なのであろうか。犬や猫でさえ、必死でわが子を守り育てている。いつから人間は畜生以下になったのであろうか。中学生4人が路上生活者(ホ−ムレス)を襲い、死亡させた事件が2002年1月25日、東京都村山市で発生した。何の罪もない無辜(むこ)の人をテロが襲う。その一方で、テロ撲滅を叫びながら、テロの犠牲者以上の罪なき人々を殺す。世界中を狂気が覆い、暗雲がただよっている。人を殺すことが、そんなに楽しいのであろうか、愉快なのか。大洪水が世界中を襲い、人類は打つ手がない。有害物質で大気は満たされ、毒ガス室の中で人類は生きているようなものである。それでも人は笑いながら生きている。人間とは何とたくましい生き物なのであろう か。
 
  しかし、いつまでも笑って暮らせる状況ではなくなりつつある。30年には夏の東京の昼の気温は43度になるだろうと科学者は予測している。このままの世界システムを続けるならば、恐らく50年前後の日本の夏の気温は、50度前後になる可能性がある。現在でも、風通しの悪い教室の温度は、35〜37度になるという。このため勉強に集中できず、東京の荒川区では、公立の小・中・高校に260台のエアコンを設置した。また、文科省は北海道、東北、 北陸を除く30万教室にエアコンを設置するための10年計画を03年からスタ−トさ せると、02年8月に発表している。風速80mの巨大ハリケ−ンが98年中に2回も米国とカリブ海を襲っている。したがって、日本に風速80mの巨大台風が、いつ来ても不思議ではない状況にある。木造建築の多い日本では、大打撃を受けるだろう。グアム島では風速83mの台風に02年12月襲われている。酸性雨の濃度は、さらに濃くなるだろう。
 
  その雨水が大地にしみこめば、土地は酸性化されて、植物などが育たなくなる可能性がある。湖も同じである。現に、ヨ−ロッパのいくつかの湖では、魚や貝や水草などがまったくなくなっている。これは、ほんの一例にすぎない。詳しくは本文をご覧いただきたい。これらの原因は、人工的なものである。貨幣経済活動による影響である。たとえは悪いが、空に向かってツバをはきかけ、そのツバが自分の顔に降りかかるようなものである。いわばブ−メラン効果ともいえよう。

  人類は永久的に生き続けることはできない。地球自体が約100億年という寿命があるからである。その人類が滅びるメカニズムとプロセスを、ブッダは「小の三災」と説いている。難病・奇病の病災と、飢餓災をそれぞれ3回ずつ繰り返し、最後に石や瓦のかけらなどを手にした原始的な殺しあいで人類は絶滅すると説かれている。
その難病・奇病と飢餓は、現実に見られる。もしかしたら、すでに小の三災は始まっているのかも知れない。気温の上昇、大気の汚染、水の汚染、大地の汚染と劣化を見れば、すぐに分かることである。もしかしたら、2050年頃になると、小の三災が本格化する可能性が大きい。

 しかし、悲観的になる必要はない。ブッダは、人類の延命策を説いているからである。「貨幣経済は崩壊する」、「国境はなくなる」、「世界の言葉は一つとなる」、「マルチメディアの世界となる」、などの7項目を説いている。すなわち、儲かればいいという利益追求第一、経済効率第一主義の貨幣経済を捨てて、人類が一丸となって環境破壊を克服すべきだと読み取るべきである。
 このブッダの教えを信じる人は少ない。仏教徒や仏教僧侶でさえ信じない人の方が多い。ただし、一部の人を除いて。しかし、命懸けの修行で悟りを得たブッダが、「嘘」や「デタラメ」をいっているとは思えない。むしろキリスト教の牧師さんなどが興味をもってくれたのは皮肉であるが、幸いでもある。
 いずれにしても、私の粗稿「地球成仏」と「仏典が教える本当の生き方」では、貨幣経済崩壊後の具体論を提示できないでいた。今回の本書では、ポスト貨幣経済の具体策をイメ−ジ程度ながら提示し、賢者諸氏のたたき台の一つとして活用していただければ、との趣旨で出版を試みた次第である。

 アインシュタインもいっている。
「人類が生き残るために基本的に必要なのは、新しい思考方法である」。しかし、日本ではグロ−バル化に反対する人が多いようである。ニュ−ヨ−クで開かれた世界経済フォ−ラム年次総会(通称・ダボス会議)で、世界25カ国の与論調査で判明した。(02.2.3)。「グロ−バル化が、働く者の権利や労働条件、給与をどう変えるか」では、「悪くなる」が67%と下から2位。「界の貧しい人々を助けるため1%の増税しようと思うか」では、「強く思う」、「多少思う」を合わせて54%ながら、これも下から2位だった。これは現代の日本人の平均的な思考傾向であろう。グロ−バル化すれば、日本人の現在の生活水準が下がるのは当然である。それは、真っ平御免だ、ということであろう。

 しかし、多くの日本人は考え違いしている。「このまま貨幣経済活動を続ければ、人類自身が滅びる」、ということを全然考慮していない。「人類はいつまでも生き続けられる」、と思っている。その考え方は分からないわけではないが、それは単なる希望的願望に過ぎない。現実世界の環境破壊、劣化を知らない、あるいは知ろうとしない人々の考えである。快楽しか目にない人々の考えは甘すぎる。もっと環境破壊の現実を真剣に分析すれば、そんな考えは出てこないはずである。
 この人類の延命というブッダの教えを実行るのも、無視するのも、人類の自由である。しかし、50年前後になれば人類の危機を、いやでも認識するだろう。それほど地球は人類をささえきれない段階になっているのである。ブッダの教えを実行することが、好きとか、嫌いとか、という問題を越えている。

 また、一つの宗教の教えを全世界が実行することは不適当だ、という人もいるかもしれない。しかし、人類延命のための教えの内容が重要なのであって、建前論で言葉の遊戯をしている段階ではないことを理解すべきである。正しい教えは、どんな宗教が説こうが、正しいものは正しいのである。このままの貨幣経済を続ければ、環境破壊の影響で、人類は滅亡の危機に立たされ、「必然的に」貨幣経済が崩壊することに間違いはない。座して死を待つ状態になるだろう。

 本書のいわんとするところは、環境破壊によって貨幣経済が崩壊する前に、人類みずから貨幣経済を積極的に否定し、消滅させて、環境破壊をクリアし、人類があと千年か2千年延命できるようにすべきだ、と主張しているのである。人類が終末を迎えるのか、延命の道を進むのか、今一度、考えてほしい。時間はあとわずかしかない。紙とインクの貨幣経済のどこに価値があるのであろうか。

 2003年1月

     天ケ沢の草庵にて  二王院観成

(内容) 
 仏教の開祖であるブッダは、(やがて)「貨幣経済は崩壊する」と予言しています。命がけの修行の結果を、何の秘密もなくすべて説き明かしているブッダが間違ったことや、嘘を説いているとは思えません。最近の貨幣経済の世界規模の混乱や異常な自然災害の拡大、動植物は勿論のこと人間にまで至る生命操作に触手を延ばし始めた利益追求の経済活動などの情況を見聞するにつけ、今や貨幣経済は危機に瀕しているのではないかと考えざるを得ません。

 特に、利益追求、経済効率第一主義の無責任な貨幣経済活動による環境破壊によって、地球の自浄能力は最終段階に達しつつあるのではないでしょうか。約100年後には地球の浄化装置が破滅する、といわれています。温暖化などの影響による自然災害の復旧費は、建設予算を大きく圧迫しています。
緑の地球をゴミ捨て場にした人類文明は、自然界の大反撃に合いつつあるのではないでしょうか。結果的には、「貨幣経済が環境を破壊し、環境破壊が貨幣経済を崩壊させる」ことになるでしょう。すでに4年前(1998)には、風速80mのハリケ−ンが米国やカリブ海を、一年の中に2回も襲っています。いつ日本にも80m以上の台風が襲ってきても不思議ではない状況下にあります。今後、90・100mと、さらに風速が増すことでしょう。木造建築の多い日本では、甚大な被害が予想されます。

 また、難病、奇病も恐怖となるはずです。ブッダは「非人(人間以外)が毒を吐くから病気が流行する。それに遭えばたちまち命を落とす。治療して救うことは困難である」、と説いています。しかし、われわれは絶望する必要はありません。なぜなら、人類延命の教えをブッダは説いているからです。
 
 (1)貨幣経済は崩壊する。(2)全世界から国境はなくなる。(3)貧者が一人もいない世界となる。(4)全世界の言葉は一つとなる。(5)世界の人々はみずから法を守るようになる。(6)交通手段が発達する。(7)マルチメディアの世界となる。
 この7つの条項を実現すれば、人類は延命できる、と説いています。 すなわち、利益追求の貨幣経済を人類は放棄して、全世界の人々が一致団結して、環境破壊の原因を排除し、クリアせよ、と読み取ることができます。
 しかし、貨幣経済を人類がみずから放棄するとは考えられません。特に、豊かな日本では、狂信的な「拝金教」の信者が大手を振って闊歩しているからです。仏教界の中にも「拝金教」の信者が多数いるようである。
 結論的には、環境破壊による決定的な被害を理解せざるを得ない時期が遠からず来るはずである。「金があっても何も買えない」、「自然界の脅威の前では金は無力」、「金の力で病気から肉親を守ってやれない」、「金は何の解決策にもならない」、「金よりも、我々を救ってくれる思想はないのか」と叫ぶ時が必ず来るはずである。その時、人類は無力になった貨幣経済を捨てるだろう。
 それでは遅すぎる。環境破壊の最終段階で気がついても、人類は死を待つだけの状態になるだけである。
 しかし、野僧は人類を信じたい。人類はそんなに愚かでないはずである。「人類がそのことを理解して、貨幣経済を放棄する時点を、[大反転]と呼ぶべきだ」と考えている。
 この「大反転」は、人類延命、理想世界への第一歩だと思っている。この大反転後の具体的な世界を提示するのが、新刊書の内容です。

(趣旨)

 これまで出版した野僧の粗書、「地球成仏」(ブッダが説いた人類と地球の滅亡のシナリオと人類救済の教え)たま出版、と「仏典が教える本当の生き方」(新世紀を生き抜く仏教の知恵)三想社発行・東洋出版発売の2冊の中では、「大反転後の具体策」の記述には至っていない。 今回の新刊「貨幣経済は崩壊する」(大反転後の世界はこうなる)、では具体的な実施要項を提示し、前2冊の一応の完結本として、また世界の賢者諸氏の「叩き台」の一つとして活用していただければ、との思いが、出版の趣旨となっています。したがって、人類の延命策と理想世界の具体策を私案として提示しております。読者諸氏の参考の一助となれば幸甚に存じます。

(新刊)「貨幣経済は崩壊する」 
- 大反転後の世界はこうなる -
 目    次
ま え が き
第 一 章  混迷する貨幣経済と世界
事実が見せる世界経済の混迷
日本経済の混乱
貨幣経済は生き残れるか?
第 二 章  貨幣経済の根本問題
@犯罪の70%は「金」がらみ
 
豊かさを求める犯罪。貧困ゆえの事件。失業が引き起こす絶望とホ−ムレス。
A戦争と貨幣経済
  戦争がなければ困る兵器産業と巨大国家。 仕組まれたイラクのクウェ−ト進攻。 戦争の背景に利権争い。
B自殺と「金」の関係
  自殺を考えている人へ
C力は金の政界
D貨幣経済活動が環境破壊の根本原因
  温暖化。風速80m以上の台風がくる。海面の上昇。巨大津波の可能性。 ポ−ルシフト(極移動)の可能性。 洪水と水不足のチグハグな現象の到来。 水質汚染。 光化学スモッグ。 水質汚染。 酸性雨。 砂漠化。 オゾンホ−ル。 食料難時代の早期到来を加速。 難病・奇病の多発化。

E貨幣経済が環境を破壊し、環境破壊が貨幣経済を崩壊させる

第 三 章  2500年前のブッダの予言(1)
@人類の危機に弥勒が出現

A弥勒と995人の賢者が現れ人類を救う

第 四 章  ブッダの予言(2)
人類延命策を説くブッダ
 

@貨幣経済は崩壊する
A国境は全世界からなくなる
B貧者が一人もいない世界となる
C全世界の言葉は一つとなる

  人種差別なき世界に民族紛争のない世界に

D世界の人々はみずから法を守るようになる

E交通手段が発達する
Fマルチメディアの世界となる
第 五 章  ブッダの予言(3)

 

病気・飢餓・戦争の「小の三災」で人類滅亡

@病気(病災)

A飢餓(穀貴災)

B原始的な戦争(刀災)

火・水・風の「大の三災」で地球崩壊

@火災

A水災

B風災

誕生と死滅を無限に繰り返す宇宙と人類

@人類はこれまで生滅を繰り返してきた

A銀河系宇宙に1〇〇〇、大宇宙に1兆の宇宙人

B始めなく、終わりなき宇宙のメカニズム(四劫)

第 六 章  結論、大反転後の世界はこうなる

(1)現世界システムの「根本変革・大反転」以外に人類延命策はない。

(2)ポスト貨幣経済は、地球人総背番号制のカ−ド社会となる。

(3)全地球人の人権が保証された世界となり、価値観は現在の逆となる。

(4)困難きわめる衣食住と医療などの保証。

(5)世界は一つとなり、地球軍が武器などを管理するようになる。

(6)地球旗と地球歌が制定される。

(7)支配者と非支配者の区別のない社会となる。

(8)新聞・テレビなどのマスコミは公営でも民営でもないものとなる。

(9)具体論は地球人の合意で決められ、変更可能な柔軟な社会となる。

(10)各人の既得権は保証される可能性。

(11)テレビとパソコンは一軒一台となる可能性。

(12)通勤用自家用自動車はなくなり、レジャ−時などはレンタルとなる可能性。

(13)労働時間は、一日実労働5時間となる可能性。

(14)プロスポ−ツは存続の可能性。

(15)芸術・芸能は飛躍的に発展する可能性。

(16)特殊な肌などの人以外は薄化粧の素顔美人の社会となる可能性。

(17)あらゆる民族の慣習が尊重される世界となる可能性。

(18)学問と思想信条の自由が保障される可能性。

(19)進学の自由が保障される可能性。

(20)宗教の自由と建造物などの維持、修繕、新・改築が保障される可能性。

(21)戦争、殺人、暴力、自殺などを扇動する思想と宗教の禁止の可能性。

(22)冠婚葬祭は簡素化される可能性。

(23)都市集中志向は牧歌型社会思考に逆転する可能性。

(24)社会悪は皆無に等しくなる可能性。

(25)お墓は集中納骨型の合葬墓となる可能性

(26)大反転の主役は普通の人、賢者の一人は「あなた」かも。

あ と が き

(採用意見)

次のご意見を本文中に追加掲載致しました。有難うございました。

(6)地球旗と地球歌が制定される。

(13)労働時間は、一日実労働5時間となる可能性。

(23)都市集中志向は牧歌型社会思考に逆転する可能性。

(25)お墓は集中納骨型の合葬墓となる可能性

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